仕事が当たり前にできる環境を 情報システムを支える陰の立役者
システム部でITインフラを整備する細川 祐樹は、外部のシステム会社で働いていたころからポニーキャニオンの情報システムを支えてきました。普段あまりスポットライトが当たらない役回りながら、会社にとって重要な仕事をしているという誇りを持っています。仕事を陰で支える情報システムのやりがいや今後の展望を語ります。
愛着が湧いた会社に貢献するため、システム会社の常駐から正式な社員へ
ポニーキャニオンのシステム部で働く細川は、ITインフラの整備を担当しています。ネットワークやサーバーなど、社員がスムーズに仕事をするための環境づくりや運用が主な仕事です。他部署の社員とフランクに会話しながら不調な部分を発見して、問題解決につなげています。
約15年にわたり、ポニーキャニオンの情報システムを支えてきた細川。しかし、意外にも社員となったのは2020年4月からです。それまではシステム会社の社員であり、ポニーキャニオンに常駐しながら作業をしていました。
担当する会社を定期的に変えたほうがさまざまなスキルを身につけられると一般的に認識されている中、細川が同じ会社の案件に携わり続けたのは、ポニーキャニオンのユニークな姿勢に成長できる可能性を感じたからでした。
細川
多くの会社では情報システム部門で新しく何かすることになったとき、外部のサービス会社に依頼します。しかし、ポニーキャニオンにはできるだけ常駐しているメンバーでやろうという空気がありました。
新しいシステムの導入もサーバーの構築も、自分たちで触りながら進めていきます。だから同じ会社の案件を担当し続けていても、いろいろな知識がついて成長していける。それが楽しくて、ずっとポニーキャニオンの案件を担当していました
長年携わることで、どんどんポニーキャニオンに愛着が湧いていった細川。しかし、実際にポニーキャニオンから「社員になってくれませんか?」と打診があったときは、迷いもありました。
細川
今まで自分は外部の人間だったので、最終的な決定は社員の方が担当していました。それが転職することで、自分も今まで以上に責任ある立場で情報システムを管理することになるため、慎重に考えました。
でも、長く働く中でポニーキャニオンのために頑張りたいという想いが強くなっていたので、正式に社員となることを決めたのです
仕事を頑張る糧となるのは、会社に根付く感謝の文化
約15年間ポニーキャニオンの情報システムを支える中で、記憶に残る出来事はたくさんありました。とくに、時代の流れにともなってクラウドに移行するときは、システムを整える作業だけでなく社員に理解を求めるための普及作業もあるため、試行錯誤しながら進めていきました。
細川
今まで社内にあったシステムを、できるだけ外に出していこうとしています。これから目指すのは、社員がどこにいても同じ環境で仕事ができる状態です。利便性はもちろんセキュリティも担保した段階で、社内でも社外でも同じものが見える状態にすることを目指しています
数年前からコストを抑えたSaaS型のサービスが登場し、ポニーキャニオンでもクラウドへの移行がしやすくなりました。とはいえ、使い慣れたシステムが切り替わることで、社員から仕事がやりにくいという批判を受けることもあります。 そのため細川は社員に対し、目的をきちんと説明して理解してもらうようにしています。
細川
やはり新しいものに切り替えるときは、大胆に切り替えなければなりません。慣れるまでは、使いにくいという不満が出るのも仕方がないことだと思います。
こういう状態を目指していて、そのために必要な切り替えなんですときちんと説明することで、理解してもらっています。実際、数ヵ月経つと多くの社員が操作に慣れるので、適切に切り替えができているのではないかと感じますね
不具合が起こらないよう慎重に確認したり、社員の不満解消のために動いたりするのは、大変な仕事です。しかし、ポニーキャニオンに根付いている感謝の文化が、情報システムに携わる社員たちの糧となっています。
細川
ポニーキャニオンの案件を担当し始めた当初は、ヘルプデスクを手伝っていました。そのころから、サポートした社員に『ありがとう』と言われることに喜びを感じていました。それは、今でも続いていますね。
情報システムは裏方として動く目立たない部署ですが、社員のサポートができてその場で『ありがとう』と言っていただくことで、次も頑張ろうという気持ちになれます。
当たり前にシステムが動く背景には、当たり前となるように動かしている情報システム担当者の存在がある。それを理解し感謝してくれる人たちがいる環境は、すごく働きやすいと思います
社員の利便性を損なわせず、セキュリティを強化する道を目指して
システムに関することは、携わったことがない社員にとっては未知なるものです。そのため情報システム部には、よく質問が来ます。そんなとき細川は、わかりやすくコミュニケーションすることを心がけています。
細川
できるだけすぐ断らず、じっくり話を聞いた上で解決策を見いだすようにしています。説明するときは、専門用語をあまり使わず、相手に合わせることを意識していますね。
わかりやすく説明することが、情報システム担当者の仕事です。丁寧に説明をして、聞かれることが多い質問は社内システムの掲示板で共有するなど、社員の理解を深めるため工夫しています
目の前の課題を解決するため、目の前にいる人と真摯に向き合う。その姿勢は、細川が常駐時代から大切にしてきたものです。そしてそれは、さまざまな課題を浮き彫りにしたコロナ禍でも発揮されました。
2020年4月からポニーキャニオンの社員となった細川がまず行うことになったのは、社員が会社に来なくても仕事を進められるよう、リモートワークができる環境を整えることでした。
細川
幸い一部の業務ではすでにリモートワークができる土台が整っていたので、それを徐々に広げていきました。全社員が一斉にリモートワークをすることが今までになかったため、ネットワークが遅いなどの問題も一部ありましたが、思ったよりスムーズに展開できたと思います。
もちろん課題や問い合わせはたくさんあるので、これから一つひとつに向き合って解決していきたいですね
情報システム部が考えるリモートワークのリスクとして、データ漏洩とウイルス感染が挙げられます。今後はさらにリスク対策を強化しつつ、社員をサポートしていくことが重要です。
細川
会社ではセキュリティ制御の配下にあっても、社外で作業するとなるとどうしてもセキュリティが緩くなってしまいます。
できるだけ社員へ負担をかけず、セキュリティと利便性の両方を強化させることが必要です。セキュリティの強化には社員の教育も必要なので、これからやっていければいいなと思いますね
時代を創るエンターテインメントの会社だから情報システムも進化しなくては
正式に社員となり、責任感もより強くなった細川が掲げている直近の目標は、2020年10月に導入する予定の新しい基幹システムをスムーズに動かすことです。
細川
これまでは、社内で運用するシステムに機能を付け加えながら使っていました。社員の希望に寄り添うシステムになっていたのは事実ですが、会社の業務が多岐に渡ってきたため、このたび大改革をすることになりました。
私が担当しているのはシステムの付随部分なので、そこを完璧に動作させることを目指しています
また、社員がさらに快適に仕事をこなせるよう、ネットワーク環境を整えて利便性を高め、業務の手助けをすることも大きな目標です。
細川
今の世の中はどんどん便利なものが出てきているので、時代に合ったより良いものを取り入れながら、インフラ環境を維持していきたいと考えています。
ポニーキャニオンの主軸事業であるエンターテインメントは、時代をつくるものです。だからこそエンターテインメントに力を入れる会社の情報システムは、時代に合わせて進化する必要があります。時代に合わせて会社や社員を支えていけるよう、今後もインフラ整備に注力していきたいですね
スムーズに仕事ができる陰には、情報システム担当者がいる。それを理解し感謝を忘れない社員たちをサポートするため、インフラを整備する細川。
これからも時代の流れを感じ取りながら、エンターテインメントを提供する会社らしい時代に合った情報システムを目指していきます。
※記事の部署名等はインタビュー当時のものとなります。
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